乙寧ディザスター

ネットニュースが伝える君の武勇伝

僕の職業は人の話を聞くこと。

 


その日、歳上のAV女優の友人(お客様)と話した。

案の定職業の話になり、僕は失礼のない様に心を構えた。

「え〜でも自分そういう職業に対する偏見ないですよ!」

何食わぬ顔で相槌を打つ。

「汚れ仕事では無い」と世間に訴えかける様な、明るい調で彼女は語る。微かに後ろめたさを察した。

 


その姿に儚さと美しさを感じた。

 


僕は自分の中に少なくとも遜色が有ったのではないかと思い、言動と心持ちの矛盾に霧を隠せなくなった。

 


よく考えてみれば、自分に娘が出来た時、もし仮にAV女優になったとしたらショックは隠せない。更に言えば、むしろ反対する。

自分が嘘を言っていた事実に反省したけれど、気持ち的には嘘をついていない。 別にその人に対して偏見はない、なんなら応援している。

 


考えた結果「汎愛」なんて無いという答えに辿り着いた。

これは倫理的無条件な差別から生まれた「情愛」なのかなと思う。

 


彼女はまた明日も心の中の「ナニか」を保つ為、咥え続ける。

 


僕の職業はぬるいお水で人を温める事。

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